農作物ネット取引の基盤構築へ 三菱商事、生産者の販路開拓支援
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三菱商事が、アプリを使って生産者と買い手をマッチングさせる事業を立ち上げるそうです。ネットの力を使って今までの流通を変え、生産者が先の見える農業を行えるようにすることで、農業経営の安定化を図る事が期待できるそうです。
このニュースを見たときに思い出したのが、徳島県上勝町の「葉っぱビジネス」です。
株式会社いろどりは、料理に添えることで彩りを与える「葉っぱ」を生産販売する会社です。この会社が凄いのは、過疎化と高齢化が進む田舎の町で、この町の人口の半分以上を占める高齢者が働ける仕事を考え、その仕事を市場につなげ、高齢者が喜んで働ける環境を構築し、実際に売り上げを伸ばしていることです。
「つまもの」と呼ばれている葉っぱビジネス。この葉っぱを町の人口の半分を占めるおじいちゃん、おばあちゃんが採ってきてネットで販売します。おじいちゃん、おばあちゃんはその時に何が売れるのかを、自分たちでシステムを使って分析します。システムは、町の中で自分の売り上げが何番目か分かるようになっているので、おじいちゃん、おばあちゃん達は、一番になれるように一生懸命売れるものを見つけ出しては販売するそうです。同社のサイトによると年間売上1000万円を超えるおばあちゃんもいるそうです。映画にもなっているし、テレビ等のメディアでも取り上げられているのでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
今回の三菱商事の取組も、このいろどりのように生産者と買い手を繋ぐ仕組みを構築して、生産者の意欲を向上させる点で同様の効果が期待できそうです。ただ、葉っぱビジネスは生産の時間が短いのに対して、農作物は生産の期間が長くその点の違いがあるので、より難しいのかなと思いますが、どのような仕組みが構築されるか非常に興味があります。千葉の農業にもいい影響があるといいのですが。