この本は、元岩手県知事、元総務大臣、現日本郵政取締役代表執行役社長の増田寛也氏が、当時座長をしていた「日本創世会議」の「人口減少問題検討分科会」において発表された「消滅可能性都市」の内容を中心に書かれたものです。
この本が発行された2014年の時点で既に日本の人口は減少しており(2008年から減少。)、政府としてもその対策を検討してはいたものの一向に増加に転じず、そのような危機的な状況の中でまとめられた提言を元にした本です。
悲しいことに、この本が発行されたのが2014年。今この記事を書いているのが2020年。既に6年が経過しています。書籍中には、人口減少への対策は早ければ早いほどよいと書かれていますが、6年後(正しくは2019年のデータなので5年後)の日本の出生数は過去最低を記録しました。より深刻な状況を迎えてしまっています。
くわしくは書籍中に記載されていますが、人口減少の原因は東京一極集中による地方人口の減少、それに伴う地方での出産数の減少という悪循環、また東京が子供を育てる環境としては不向きであることなどを挙げています。
くらすちばのトップページに書いている「地方都市に人口流出のダム機能を持たせる」という人口減少の対策は、この書籍中に記載されています。これを読んで地方は地方で立ち上がらなくてはいけない、現在の何も好転していない状況をみると行政だけに任せていては自分のこどもたちの将来は暗いものになってしまうと考え、「くらすちば」という活動を考えました。
もうこの本が書かれて6年が経過していますが、書籍中で政府に提案していることは多分何も実行されていないと思います。その間に出生率は過去最低を記録し、人口の減少は続いています。この状況を国民の一人一人が深刻に受け止め、何か出来る対策を実行しないと日本の未来は暗いものになることは間違いないでしょう。
といっても、そう暗く考えてしまっては楽しくありません。どうせやるなら、明るく、楽しく地方を元気にしたいですね。くらすちばは、そんな活動をしていきたいと考えています。